ある時、面白い少年サッカーチームを見つけた。キラリと光る選手が妙に多い。でも試合にはなかなか勝てない。理由は、ハーフタイムでメンバーがゴロッと入れ替わるからだった。ずっとベンチに座っている選手は一人もいなかった。
友人のコーチの話だと、このチームを巣立った選手たちは、どこへ行っても中心選手となって活躍することが多いという。きっと何かある。その何かを探りに行った。
グラウンドには、よくある練習風景が広がっていた。ただしばらくして、ふとあることに気がついた。子どもたちの笑顔が多い。指導者が威張ってない。もちろん、ふざけ過ぎて怒られることもある。それでも、ピリピリとした空気ではなく、どこか安心感のある落ち着いた雰囲気がグラウンドを包み込んでいた。
特別なものは何もなかった。そこにあったのは、子どもたちの笑顔とそれを包み込む優しい雰囲気。そして、この『居心地の良さ』こそが、ひそかに才能を育む秘訣だった。
